面倒臭がり屋の恋!?(仮)
*Stage 2
諦められない恋心
「っ…クソ…!!」
残されたレストランで、俺は顔を歪ませた。
緩やかなクラシックが流れる店内で、俺だけは不釣り合いだった。
「どうして…」
さっき、茉子先輩にフられた。
そりゃもう、ボロボロに。
俺の好きだった茉子先輩が、本当は偽りの姿だったなんて知った俺はマジでショック。
去って行った茉子先輩を追いかける気力なんてない。
「どうすればいいんだよ…?」
俺は中々強情らしい。
どうしても、会社での茉子先輩がズべて偽りなんて、思えなかった。
挨拶すれば返ってくるあの笑顔も、池波くんと優しく呼んでくれるその声も、恥ずかしい時には髪を耳にかけるその仕草も――
俺には嘘だなんて、思えなかったんだ――…。