面倒臭がり屋の恋!?(仮)
―茉子 side―
「何なのよ…。」
さっきから、私が変。
朝から…何かがおかしい。
『志葉、もう昼だぞ。行かないのか?』
「あ…いや、いいです。弁当だし。」
『そうか、じゃ、俺は行ってくるわ。』
「はい。」
唯一社内にいた課長も出て行って、私一人が残された。
「はぁ…。」
何でなの…。
何でこんなにも池波くんのこと気にしてんのよ、私…。
原因不明のイライラを抱えたまま、私はお弁当を広げる。
朝、池波くんに挨拶されなかった。
そんなことで、私は気にかかって、さっきからイライラ。
仕事中なのに、池波君と女の子の会話が嫌でも耳に入ってきて、それでまたイライラして。
なんでそんなに楽しそうなの、とか、
どうしてそんなにいつもどおりなの。とか、
行き場のないいらだちが心に溜まって行くばっかりで――
「面倒臭すぎ、私って。」
今の私こそが、私が嫌いな面倒な女になっていた。