面倒臭がり屋の恋!?(仮)



―大樹 side―


次の日。

結局昨日、茉子先輩と話すこともないまま、迎えた水曜日。

いつもどおり、デスクについて、パソコンの電源を起こしていると――


『おはよう、池波くん。』

「え――…」


出社したての茉子先輩に、挨拶された。

初めて、茉子先輩に話しかけられた。


『池波くん?』

「あ…お、はようございます…。」

『クスッ…おはよ。』


甘い香りを漂わせて、茉子先輩は俺の元から去って行く。

笑った…?

何で――

どういうことだろう。

昨日は(俺が勝手に感じてただけだけど)、気まずい雰囲気しか流れていなかったのに…。




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