面倒臭がり屋の恋!?(仮)



「いや、それはないですから。勘違いだけはしないでください。」

『…何だよ。チッ、はずれか。』

「ははっ・・・」


ハズレって…当たりあんのかよ。


『仕事だけは完璧にこなしやがって…追加するぞ?』

「勘弁してくださいよ、課長。」

『フンッ、上がってよろしい。』

「お疲れさまでした。」


課長の定時上がりの許可が下りたので、自分のデスクに戻って、まず帰る支度を始める。


『茉子ちゃん、もう終わったの!?』

「あ、はい。三島先輩は…ぁあ、すごいですね、これは定時に上がれないんじゃないですか?」


前のデスクの三島先輩の横にある膨大な書類を見て、私は苦笑いを零す。


『そうなのよ~!あの鬼課長!こんなの1日で終わるわけないっつーの…!』

「あはは…。」


さっきの課長の時よりも乾いた笑いしか出ない。

…だってアンタ、池波くんの必要以上に絡んでたじゃない。

それじゃぁ、終わるわけないって、定時まで。

これじゃぁ遅くまで残業決定だねぇ…。




< 6 / 91 >

この作品をシェア

pagetop