面倒臭がり屋の恋!?(仮)
「いや、それはないですから。勘違いだけはしないでください。」
『…何だよ。チッ、はずれか。』
「ははっ・・・」
ハズレって…当たりあんのかよ。
『仕事だけは完璧にこなしやがって…追加するぞ?』
「勘弁してくださいよ、課長。」
『フンッ、上がってよろしい。』
「お疲れさまでした。」
課長の定時上がりの許可が下りたので、自分のデスクに戻って、まず帰る支度を始める。
『茉子ちゃん、もう終わったの!?』
「あ、はい。三島先輩は…ぁあ、すごいですね、これは定時に上がれないんじゃないですか?」
前のデスクの三島先輩の横にある膨大な書類を見て、私は苦笑いを零す。
『そうなのよ~!あの鬼課長!こんなの1日で終わるわけないっつーの…!』
「あはは…。」
さっきの課長の時よりも乾いた笑いしか出ない。
…だってアンタ、池波くんの必要以上に絡んでたじゃない。
それじゃぁ、終わるわけないって、定時まで。
これじゃぁ遅くまで残業決定だねぇ…。