叶うのであればもう一度...
「甘いもんなぁ...アイスは嫌やろ? じゃあ『2年3組、桑原愛香(クワハラ アイカ) 2年3組、桑原愛香ー。至 急準備室に来い』



これ...私やんな?

陵ちゃんの声を遮って聞こえてくた校内放送

紛れもなく私の名前を呼んでる


「最悪」


そう呟いて椅子から立ち上がる



「行ってくる!!」

「愛香頑張れっ!」

そう言いながら手を振る梨乃と悠

他人事と思って


ちょっとイラっとしながら手を振りかえす

遅れると怒られそうやから早く行かな!


ドアの方を向いて歩き出す



「愛ちゃん!」

そんな私を呼び止める大好きな声


振り返ると

「頑張って」


小さな微笑みと共に言われた応援の言葉

「うん!」



一気に嬉しくなって、スキップしたくなる気分で準備室に向かう

梨乃や悠の言われて嬉しくないことなんかない


でも、陵ちゃんに言われると

同じ言葉でも、持ってる力の大きさが違うねん



それから早歩きで廊下を歩き準備室に行った

コンコン

「失礼しまーす」



ホコリっぽい匂いがして息がつまる
< 3 / 8 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop