叶うのであればもう一度...
「さっちゃんもヒドイな、こういうのは普通男子に頼むべきよな」


ぶつぶつ文句を言う陵ちゃんと、横で笑う私

好きな人の隣で笑える幸せ



だれかに分けてあげたい

その時まではそう思っとっのに...

今の私には誰かに分けるだけの幸せなんか


もうない...



陵ちゃんはノートの山を教卓の上に置いた



「そろそろチャイム鳴るから帰るわ。放課後、迎えに来る」


「うん、待ってる」


私がそう言うと、ニコっと笑って歩いていってしまった

あと2時間我慢すれば放課後

がんばれ、自分


そしたら陵ちゃんとデートだ

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放課後まで長かった

運の悪いことに5.6時間目は理科と数学で


全く分からんし、先生に何回も当てられるし...

でもええもん!

デートやもん


荷物をカバンに詰め込み準備して陵 ちゃんを待つ

「ばいばぁい」

「ばいばいっ」



友達もみんな帰っていく



陵ちゃん、まだ...?
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