叶うのであればもう一度...
陵ちゃんのクラスは遅い



そう勝手に決めつけて寂しさを埋める


今日は曇り

私の心と一緒やな



――――バタバタバタバタッ

廊下から聞こえてくる走る音


...陵ちゃんやっ!!


カバンを持って廊下に飛びだす

「愛ちゃんごめん!!待ったよな?」


ハァハァと肩で息をする陵ちゃん


「大丈夫やで。ちょっと待ったけど な」



私が言うと、しゃがみこんで顔の前で手を合わせて謝る陵ちゃん


「そんな怒ってないって!それより、 どうしたん?」


私の言葉にバッと顔を上げ、笑った陵ちゃん

キュン//

陵ちゃんはずるいなぁ...



「国語の作文、未提出俺だけで居残りさせられた」


国語は...江口先生か


江口先生は厳しいから仕方ないな

「バカやな。作文ぐらい家でやら なー」



誰もいない廊下を歩きながら言った言葉に、陵ちゃんもすかさず言い返した

「愛ちゃんやって前居残りやったや ん。何?理科やっけ?」



クソ

私も人のこと言われんやん

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