eternal snow
いつもどおり、
私は存在していない。


先生ですら、
見て見ぬふりだ。



適当にやりすごして、
足早に校門をくぐった。


今日はまっすぐに、
ため池の横を通って
細い路地に入る。


自転車が、6台。


玄関を上がって襖を開ける。



楽しげな声は
いつもと変わらない。
誰も私には
話しかけないけれど、
学校のそれとは
全然違っている。

あの、暗い箱に
追いやられているような
息苦しさが、ない。

楽しげな声。

何故か、この光景は
嫌いじゃない。


片頬にできるえくぼ。

マサミがいるから…
…なのだろうか。



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