俺様アイドルの甘いキス
「赤城!」
机に突っ伏していると、毎日聞いている声がした。
「緑川…!」
見上げると、少しいつもと雰囲気の違う緑川が立っていた。
「テレビ、観たか?」
そう言うと、彼は少し怒った様子を浮かべる。
「観てないけど、里沙子から聞いた。青葉くんの事でしょ…?」
落ち着いた様子の私を見て、緑川は少し安堵のため息をこぼした。
「知ってたのか…でも赤城がそんな感じだと、あれは嘘なんだな…」
今の私の表情で、緑川はすべて察してくれた。