冗談ばかりの彼氏さま

翔子。

やっぱり話し合いって大切なんだね。



胸にあった重たいものが一気に軽くなった。




「そ、れ、よ、り。結真、やっと言ってくれたね」


「ふえっ？」



「俺のこと好きって 」



「あっ……/// あれは！」




「なに、嘘なの？」





悲しそうにあたしを見る椋也があたしと重なって言葉が詰まった。

嘘や冗談にされることの辛さを
あたしはもう、知っているから


ここで、はぐらかしちゃ、いけない。





「……嘘じゃない」



「ふふっ、素直だね。俺も嘘じゃないから」




そう言って、あたしの頬にキスを落として
もう一度あたしを見る。




「ねぇ、口にキスしたい。…いい？」




「えっ、……だ、だめ///」




「照れてるの？可愛い。
そーいえば、結真は照れ屋なんだもんね。じゃあ、するよ」




「ええっ!? だから、だめって……」



「言えないだけなんでしょ。それに、俺が我慢できない」




「えっ、ちょっ……んんっ」





いつもより強引に唇を奪う君は、

あたしのこと一番に考えてくれる君は、


少しだけ……ほんの少しだけ、かっこよく思えた。