冗談ばかりの彼氏さま
「……その冗談、笑えない!」
「……あ、そっか。結真は冗談にしたくないのか!
本当にイチャイチャしたかったんだよね……結真、ごめんな?」
「ち・が・うッ!」
ムキーッと怒ってみるけど
やっぱり
椋也は楽しそうに笑っていた。
「じゃあ、またね」
手を振りながら去っていく椋也の背中。
なぜか、寂しい気持ちにさせられてしまった。
すると黙っていた翔子が
あたしの肩をポンポン叩いてニコニコしながら、あたしに言った。
「いいな、いいな~♪
仲が良さそうで!」
「全ッ然!
あんな人……大ッ嫌い」
「あらら……素直じゃないわね。遊谷くんはあんなに結真を好きなのに」
「あんなの、遊びだよ…。
本気で言ってない」