冗談ばかりの彼氏さま
「阿部しってる?
結真って耳が弱いんだよ。…ね?」
「☆¥§$〇◇……!!」
急に椋也が巽にそんなことを言うので、あたしは、焦って椋也の肩を掴んだ。
なんで、そんなこと言うのよ!!
てゆーか、
耳なんて弱くないから!
目で必死に訴えると、椋也は微笑みながら首を傾げた。
「え? どーしたの?あんなに可愛い声出しといて否定しないよね?」
「出してない出してないっ!!」
「いつも悪態つくくせに、あの時だけは違ったよねー」
そう言って
ニヤリと茶化すように椋也は笑った。