冗談ばかりの彼氏さま
その静かすぎる音は、あたしが手で女の子の蹴りを受け止めた音だった。
そのあと、鉄製の棒で
殴られそうになったのを、軽く避けて
相手から鉄製の棒を奪い取る。
そして、遠くに投げ捨てた。
その流れる動きに女の子たちは唖然。
……そうだよね。
ここは、キャー!誰か助けてーっ!!て叫ぶ場面だもんね。
そんな彼女たちに、あたしはやっと口を開いた。
「言っとくけど、あたし先輩たちよりは運動神経いいので。そこらの女と一緒にしないでもらえますか?」
んま、先輩たちに比べて頭はすっっっごく悪いんだけど(泣)
「なっ、なによ、あなた……っ」
「ケンカ受けて立ちますっ!どこからでもかかって来てください」
ここにいる先輩や同期の子達はみんな可愛いし、女子力高そうだから……だからこそ、負ける気がしないけどね。