冗談ばかりの彼氏さま
そこには3人の女の子が立っていた。
その中に、まりえと呼ばれていた美人の先輩もいる。
「どうして、その子なの!?
私のほうが頭もいいし、椋也とは釣り合うのに……っ」
ほろほろと涙を流すまりえさんが、美夜さんと重なった。
みんな本気で椋也が好き。
……あたしも例外じゃない。
「まりえ。この前 言ったよね?付き合えないって」
「そんなの受け入れられないよっ!美夜なら、諦めついたけど……どうして、その子なのよ!」
……わかるよ、その気持ち。
どうして椋也は、あたしじゃだめなんだろう。
椋也の中に、あたしはいるようで本当は、いない。
それを知って冗談を信じて期待して勝手に裏切られた気でいて……自分は何も伝えてないのに勝手に傷ついた。
だから、そんな自分に
もう、さよならするの……。
「椋也は誰のものでもないわ!それに、誰も好きじゃない……あたしのことも遊びなの」
「……結真?」
あたしの言葉に、驚いた顏をする椋也。
まりえさん達もあたしが急に話し出して驚いていた。
それでも、最後まで聞いていて?……椋也。