独眼竜のあなたへ。
私がもじもじしていると、
「ふふっ。」
雅さんが笑う。
私が何で?って顔をしていると、
雅さんが言う
「美輝さんは美しいですよ。この尾張の町では、美輝様のことを知らない人などおりません。なんたって、あの小野小町の生まれかわり。もうこの世に二度と現れないだろう絶世の美女といわれておりますもの。」
すらすらと雅さまがいう。
絶世の美女???
あたしが?
ないないないない
だってこの年になっても好きな人も出来たことがないし、
恋人というものができたことがない
そうしてわたしが否定すると、
「わたしてっきり自分が美しいと言って威張ってばっかりいるお方だと思っていたのですが、まさか無自覚なかわいらしいお方だとは・・」
また可愛いといわれ顔を下に向ける。
お世辞でも、うれしいな。
「あ、そうそう信長さまに早くと言われていたのを忘れていましたわ」
雅さんがいう
「なにをですか??」
「聞いておられませんか?えっとですね、宴に出るときの衣装を持ってまいりましたこれに着替えてこいとのことです」
衣装?するとそこには
美しい刺繍が施してある着物があった。
これをわたしに?
なんかもったいない気が・・・
「凄い刺繍ですね・・・」
私がびっくりしていうと
「はい、信長さまが特別に作らせた品です」
もっとびっくりした。
「これを私にですか??」
「はい。では着替えましょうか。きっとおにあいですよ」
と、雅さんがいうと私を立たせて、着替えを手伝ってくれる。
きがえおわると
ついでにお化粧もと言って
お化粧をしてくれる。
すると
終わりましたといわれ鏡をみると、