独眼竜のあなたへ。
・・・1585年、春
出羽の国、米沢城にて一人の男がいた
歳は18、昨年元服し伊達正宗と名乗ったばかりである
「小十郎、最近つまらないことばかりだな」
「正宗様、信長さまのとこへ行ってはどうでしょうか、あの方は外国との交流が盛んなので面白いものが見れるかもしれませんよ」
「信長さまか・・ちょうど飛脚から昨日手紙が来たところだ。」
「そうですか、何と書いてあったんですか?」
「なんでも、血の色をした酒が入った。飲みに来いとのことだ」
「ふふ、それはまたおもしろいことですな。行ってはどうでしょう」
「そうだな、行ってくるとしよう。今回の旅は何かおこりそうだ」
「ならば私も付いていきます。正宗様の予感はあたりますからね」
「今からしゅっぱつする。おいっ、飛脚」
「はい、何用ですか。」
「信長どのに、行くという返事をしていてほしい」
「御意」
「正宗様、用意ができました。まいりましょう」
「ああ。」