独眼竜のあなたへ。
数時間前、一人の少女がいた。
彼女の名は美輝といい
その名の通り美しく輝いている女子であった。
武士の家に生まれるが、娘が10歳の時に
兄や父を一度に戦で失った。
なので母と二人しかいなかった
11歳の時、父の姉の家に居候になったのである
その家にはいとこの男が二人と意地悪なおばさんがいて
美輝と美輝の母は毎日こき使われて
居たのである
ちょうどその日、美輝は全く正宗が来ているとは知らずに
城下町にお使いに来ていた。
「えっと、おばさんから頼まれていたのはお塩と・・・ん?あたしなんかついいてるのかな毎度のこといつも見られている。そして皆お顔が真っ赤。かわいらしいわ!ふふっ」
美輝は小野小町に並ぶほど美女である。農民で一生を終わらせるには
もったいないほどに。
そしておばさんにお前は不細工と
言われ続けていたので、自分が美女ということは全くきづいていない
男にもあまり免疫がない。
いとこは美輝のことを可愛い妹として弱愛
していたので全く男を近づけなかった。
美輝はこんなにも優しいいとこを生んだのはあのおばさん
ではないと勘違いするほど慕っていた。
美輝はおしとやかな部分もあるが物おじしない娘である。
たとえば以前お使いに来た時、男に絡まれたが彼女は掴まれた手を
いとも簡単に
ねじり、追い払ったのである。
いとこから、護身術を習っていたため多少の武道は
わきまえている。
身分など関係なく自分より低い身分の人でも
優しく接する。
そこがまたよいところである。
この町では
彼女を知らない人はまずいない。
勿論信長にも、才色兼備の天下一の美女という噂は届いていた。
この日、正宗を呼んだのもこの娘がかんけいしていた