独眼竜のあなたへ。
まったく、小十郎は落ち着きが足りない。
城下町を見ていたら、小十郎が消えた。
おそらく売っている品物に目がくらんだのだろう。
だがこんな時のために小十郎とは待ち合わせ場所を
決めておいた。
八百屋だ。
だが、場所が分からん。
…聞くか。
目の前に考え事をしている様子の娘がいた
俺はそいつに聞こうとして、話しかけた。
「おい、娘。このへんに八百屋がないか、おわっ!!!」
ドンっ
鈍い音がして
あたりがひっくりかえった。
いや俺がひっくりかえったんだろう。
俺はこの娘に一本背負いされた。
見事にかれいにな。
ビックリして目を見開いてあいての顔を見た。
またまたびっくりした
この娘、美しすぎる・・・
俺がこんな感情を持つのははじめてだった。