独眼竜のあなたへ。


ずいぶん考えた結果、あきらめて私は
歩き出そうとした瞬間

「おい、娘。このへんに・・・」

低い声が私をとらえて肩に手を置く
ビックリしていつもの護身術が働き、

ドンっ

鈍い音がした・・・


私は驚いた。
凄く顔がととのっている美青年、
歳は同じぐらいだが
落ち着いているであろう性格が顔から見て取れた。


そしてそのお方は、腰に刀を持っていた。

・・・・・やってしまった。殺される。

そう私の頭が瞬時に判断した。

思えばこの人は何もしていない。
ただわたしに声を掛けただけだ。



刀を持っているといったら
武士のお方だ、、


でもその方は静かに立ち上がり私のお顔を
じーっと
みつめると。

「失礼した。どこかの姫であるか??」

わたしに質問をしてきた。
私が謝らないといけないのに、誤り、姫か?
なんて質問してきた

「謝るなんて、こちらが謝らないといけないのに・・すみませんでした。ついびっくりして、本当になんていったらいいか・・・」

こういうと
おどろくべき言葉を発した。

「そんなことはどうでもいい。姫かと聞いているのだが・・・」


「いえ、姫なんてもったいないお言葉。ただの農民でございます。」
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