エゴイストよ、赦せ
僕と三鷹がこうして会うのは、ほぼ半年振りだ。
ローサが居なくなってすぐ、僕は上司から、他の部署との掛け持ちを命じられた。
新規立ち上げとなるその部署は、三鷹の言ったとおり、第一情報センターのある自社ビル内だった。
所属先である第二情報センターの仕事は夜勤、第一情報センターは日勤という変則的なシフトは大変だった。
けれど、その忙しさが、ローサの居ない毎日を、ほんの少しだけ遠ざけてくれていたのだと思う。
9月になると、会社から辞令が下され、僕は正式に新部署へと異動になった。
設立準備の段階から動いていた新プロジェクトも立ち上がり、僕は仕事に忙殺される日々。
夜勤の三鷹とは会うこともなかった。
「冷たい奴だよな」三鷹が笑いながら言う。
「知らなかったんだよ。うちの部署に来るかもって、思ってたから」
「なんで?」
「俺が推薦したから」
「おまえか、犯人は! 人事部の奴らが来たよ、おまえの上司と一緒に」
「断るとは……、思ってたけどさ……」
「辞めるとまでは思ってなかったか?」
僕は頷いた。
ローサが居なくなってすぐ、僕は上司から、他の部署との掛け持ちを命じられた。
新規立ち上げとなるその部署は、三鷹の言ったとおり、第一情報センターのある自社ビル内だった。
所属先である第二情報センターの仕事は夜勤、第一情報センターは日勤という変則的なシフトは大変だった。
けれど、その忙しさが、ローサの居ない毎日を、ほんの少しだけ遠ざけてくれていたのだと思う。
9月になると、会社から辞令が下され、僕は正式に新部署へと異動になった。
設立準備の段階から動いていた新プロジェクトも立ち上がり、僕は仕事に忙殺される日々。
夜勤の三鷹とは会うこともなかった。
「冷たい奴だよな」三鷹が笑いながら言う。
「知らなかったんだよ。うちの部署に来るかもって、思ってたから」
「なんで?」
「俺が推薦したから」
「おまえか、犯人は! 人事部の奴らが来たよ、おまえの上司と一緒に」
「断るとは……、思ってたけどさ……」
「辞めるとまでは思ってなかったか?」
僕は頷いた。