エゴイストよ、赦せ
その三秒間で、彼女のニッコリはニコニコへと変身した。
酔っ払い、それが結論。
視線を逸らす。
負けたみたいで嫌だったけど。
我関せず、これが正解。
それで終わり。
そのはずだったのに……。
迂闊にも僕はチラリ、と彼女の様子を窺ってしまったんだ。
後悔した。
見るんじゃなかったと思った。
だって、そこには、先ほどまでのニッコリからニコニコまでバージョン・アップした彼女はもう居なくて。
その代わり、酷く落ち込み悲しい顔で俯いている、バージョン・ダウンな彼女が居たんだ。
それでも無視すれば良かっただろ、って?
このときの、彼女の落ち込みようったらなかった。
『世界の終わり』が来たのか、と勘違いしそうなくらい。
本当なんだ。
纏う色なんて、海の青さよりも深かったんだから。
酔っ払い、それが結論。
視線を逸らす。
負けたみたいで嫌だったけど。
我関せず、これが正解。
それで終わり。
そのはずだったのに……。
迂闊にも僕はチラリ、と彼女の様子を窺ってしまったんだ。
後悔した。
見るんじゃなかったと思った。
だって、そこには、先ほどまでのニッコリからニコニコまでバージョン・アップした彼女はもう居なくて。
その代わり、酷く落ち込み悲しい顔で俯いている、バージョン・ダウンな彼女が居たんだ。
それでも無視すれば良かっただろ、って?
このときの、彼女の落ち込みようったらなかった。
『世界の終わり』が来たのか、と勘違いしそうなくらい。
本当なんだ。
纏う色なんて、海の青さよりも深かったんだから。