お嬢様と執事。~桜の奇跡~
「……わかった、
あなたの好きにしていいわよ」
『桜様……!』
どうせ何を言っても私の後を
ついてくるのだから
下手に突き放した方が厄介だ
「勘違いしないでもらえる?
私はただ面倒な人達に絡まれるのが嫌なだけよ」
『はい、ありがとうございます
やはり桜様は心優しい
素晴らしい方でいらっしゃい
ます』
「は?
今、私が言った事ちゃんと
聞いて……っ!?」
私の言葉を聞いているのか
いないのか、
彼は私の右手の甲に自分の
唇をつけた