お嬢様と執事。~桜の奇跡~
Season 2
寮の住人達
『おはようございます、桜様』
目が覚めると目の前に
四月一日くんが立っていた
「……」
『今日も良い天気ですね』
「……ちょっと、」
『桜様は朝食に何を召し上がりますか?
和食、フレンチ、何でも
御用意致します』
「ちょっと!」
『はい、』
眩しいくらいの笑顔を向けられて
私は一瞬、言葉が出てこなかった
「な、ん、で、
あなたが私の寝室にいるの
かしら?」
『それはもちろん、
私は桜様の執事ですから』
それはそうだけど
「……身辺警護はお願い
したけど身の回りの世話まで
頼んでないから」
これじゃ何のために家を
出たのかわからない