お嬢様と執事。~桜の奇跡~
着替えてリビングに行くと
なんだか良い匂いがしてきた
『今日のお召し物も大変よく
似合っております
まるで桜様の為に作られた
物であるかのようです』
「……お世辞はいらないから、」
四月一日くんから視線を
反らすとテーブルの上に
美味しそうな朝食が並んで
いた
『本日の朝食はフレンチトーストに季節の野菜サラダ、ブルーベリーヨーグルトでございます』
「だから、自分で作るから……」
ぐーっ
私が言いかけた時にお腹の
音が部屋に響き渡った