100%のキセキ





「良かった…。本当に、良かった」


私の肩に、頭をのせる。


泣いてる…?


修太郎くんの頭を撫でた。


サラサラしていて、すごく気持ちがいい。


心配してくれたんだ…。


「瑠衣、また明日」


そう言って修太郎くんは家を出ていった。


「また、明日…」


一人になった家で呟く。


私の声は、家の静寂さに飲み込まれてしまった。


――これが修太郎くんと会った最後の日でした。




< 85 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop