ラブ~切ない恋~
体育館。
私にはボールの音が
煩いくらいに響いてる。
『隼人~』
汗を拭きながらこっちに駆け寄ってくる
人は桜の友達の隼人って言うらしい。
私にとって体育館はむさ苦しい所だった。
なんせ今日は男バスの練習日だったから…
『桜ちゃん!』
『隼人、連れてきたよ♪』
顔を反らしてた私は隼人って人の顔を
横目で見てみた。
雰囲気も顔もイケてた。
これこそが今時のイケメンって
言うのだろう。
『はじめまして、胡桃ちゃん(笑)
水野隼人って言うんだ(笑)』
私はどうして隼人が
私の名前を知ってるのかが
不思議でしょうがなかったけど
一様こっちも自己紹介をした。
「高原胡桃です。よろしく(笑)」
この時、私は後々、隼人との
関係が崩れていく事を
知るはずもなかった。