F組探究部
女「きゃあ、ひったくり!!」
「「?」」
人ごみの中から女の人の悲鳴が聞こえ辺りは騒めく。
F組はというと状況がいまいち掴めていなくコロッケを頬張りながら首を傾げていた。
千「ふぁに?(訳:何?)」
杉「ふぁ?(訳:さぁ?)」
浅「ふぃっふぁふり(訳:ひったくり?)」
鈴「ふぁじ!(訳:マジ!)」
藤「ごくんっ…、マジかよ大変じゃん!」
コロッケをハムハムしながら言われても大変なのか分からないのだが…、
しかも皆他人事のようにベンチに座っている。
コロッケを食べ終わり浅井がベンチから腰を上げた時に事件が起きた。
少しベンチから離れゴミ箱にコロッケを包んでいた紙を捨てようとした。
ゴミ箱に手を伸ばした瞬間。
何故か走って来た男に手を掴まれた。
びっくりして男の顔を見ると焦ったような顔をしていた。
しかも男には似合わない女性が持つようなバックを持っていた。
ヤバイと思った時は遅く男は手を掴んだまま走りだした。
浅「うわぁああぁあ!!」
「「浅井(菰)!!」」
和「マズいよこれはっ」
折「あいつ多分ひったくりの男だ!!」
杉「先生へ電話、藤本」
藤「おっ俺かっ!?わ、わかった」
鈴「皆追うぞ!!」
「「おうっ」」
藤本は走りながら先生へ電話する。
呼び出し音が2回鳴ったところでテンションの低い岸太先生の声がする。
岸「んあぁ〜?」
藤「先生大変だ!!」
岸「迷子にでもなったか?」
藤「迷子になんかなるわけ……あるけど……ってそんなんじゃなくてっ!!!」
岸「じゃあ何だよ?」
藤「浅井がひったくりに拉致されたっ!!」
岸「………はっ?強盗じゃなくてひったくり?」
藤「そう」
岸「マジか?」
藤「マジ、」
岸「ひったくりはどこにいるんだ?」
藤「追ってるなうっ!!」
岸「徹底的に追い詰めろ、追い詰めたら連絡しろ!」
藤「あ、あぁ。わかったぜっ!!」