F組探究部
「なっ何だよ慧のやつ本当にっ」
「不良の弟子になったのか」
「にっ逃げろ!!」
慌て逃げる子供達を見てあっかんべ〜とかやってる鈴神の方が子供ぽかった。
しゃがんでいる慧に近づく。
至るところに切り傷がありポーチに入れた絆創膏を貼る。
浅「大丈夫?」
慧「別に大丈夫だし…、」
杉「大丈夫そうには見えないけど、」
慧「うっうるさい!!」
状況はよくわかった。
多分慧のお母さんはなにやら金銭トラブルに巻き込まれている可能性がある。
浅井はふとさっきの男の子の言葉を思い出す。
浅「もしかして…、」
折「おい…何か来たぞ、」
鈴「んっ何だ?って…誰だ?」
千「囲まれたけど…、」
ごついグラサンのチャラチャラした男が探究部を中心として円を描くように囲んだ。
見た目からして絶対関わりたくない…、
「何だぁ〜慧ぃ不良の仲間にでも入ったか?」
「こんな細っこいやつらのか」
「アハハハハハッ!!」
慧の関係者なのか、しかし当の本人は縮こまりしがみ付いている。
多分男達は帰す気はないのであろう。
だったらこっちも…、
鈴「あのどいてもらっていいですか?」
森「俺達の小さい仲間が怯えてるんでぇ」
「そうですか、はいどうぞ…なんて帰すと思うかよっ」
いきなり鈴神にパンチを入れる1人の男。
慧がそれを見て完全に怯えていた。
しかしパンチされた鈴神はというと男の拳を抑えていた。
鈴「急になぐってくるなよ…、礼儀ってもんがあんだろっ!!」
バキッ!!!
鈴神のパンチは男の腹にジャストミートする。
男はそのまま気絶した。
この攻撃で相手を怒らせたのはまず間違いない。
男達は倒れた男の名前をいうと敵討ちだといわんばかりに近くにいた杉崎を殴ろうとしたが…、
杉「危ないね…、沈めるよ?」
「ふざけんnっ…、」
男に華麗に踵落としを決めた。
見事な技に皆拍手をする。これも相手の怒りを誘った。
「テメェら調子のんなよっ」
男は後3人なんだかこの状況を打破出来そうな気がした。
今のうちに浅井は刻絵に電話をかける。
呼び出し音が何回かなり聞き慣れた声が聞こえた。
刻「もしもしお嬢さん?」
浅「もしもし刻絵さんですか?また話が…、」
「刻絵?あの情報屋の刻絵かっ!!」
「か、関わらない方がいい逃げるぞ、」
浅井が刻絵の名前を出しただけで逃げていく男達。
鈴神はまたあっかんべ〜とかやっていた。
やっぱり子供に見える。