F組探究部
家に着き自転車を止める。わざわざついて来てくれた皆をこのまま帰すのに気が引けた。浅井はいい事を思いついた。
「皆、家によってかない?」
「「えっ!!?」」
皆互いに顔を合わせた。「でも迷惑じゃないか?」と申し訳なさそうな顔をしている皆に大丈夫だと告げ玄関へ招く。
「4人じゃ広すぎる家だから、ほら早く!」
「「お邪魔します。」」
中に入るとお母さんの浅井輝-アサイコウが顔を出した。集団を見て驚いていたが優しく微笑んだ。
「あら、いらっしゃい」
「ただいま。」
「「お邪魔します」」
皆を自分の部屋に招き入れる。部屋はそんなに広くないが6畳ぐらいだろうか、よくわからない。おしゃれでもなく、平凡な家具の配置だ。8人が余裕に入った。
「俺初めて女の子の部屋に入った…」
「僕もだよ、人生初めて」
「俺も俺も!!」
皆を机の周りに座らせ、お母さんが運んでくれたお菓子やジュースを食べていた。
「なぁ、さっきお菓子運んでくれた人ってお姉さんか?」
「うんん、お母さんだよ。」
「「……え?……」」
浅井家に叫び声が響いた。
「嘘!?若いな、」
「千葉のお父さんと同類だ…」
「千葉のお父さんも若いのか…」
「お姉さんだと思ってた。」
「…うん」
(私だって未だに疑問だよ…)
いつも動じない杉崎でさえフリーズする始末。そんなにも衝撃を与えた話はその後まで衝撃を与えることとなる。