F組探究部
森「大丈夫か浅井!?」
浅「うん…ありがとう、」
森「立てるかぁ?」
浅「大丈夫…、〜〜っ!!」
立とうとした瞬間に足に激痛が走った。
足をひねってしまったらしい。
タイミングのいい事に授業終わりのチャイムが鳴り響く。
森「先生ぇ浅井足挫いたらしいから保健室行って来るぅ」
先「おおよろしく頼んだ」
森「よしっ行くぞ」
浅「ありが、うわっ!?」
森谷は浅井を抱き抱え通称お姫様抱っこをした。
そのままダッシュで保健室まで走る。
後ろからは何やらごたごた聞こえるが気にしない。
森「たのもー!!」
浅「絶対掛け声違うよ…、」
保健室に入るなり掛け声を言う森谷に冷静に突っ込む浅井。
約半年でだいぶこのクラスに慣れてきたらしい。
中には真面目そうな人がいた。
保健の先生ではなかった。
しかし浅井は真面目な彼をどこかで見たことがあるような気がした。
森「おぉ、草川じゃん♪」
草「あぁ、森谷久しぶりだな。」
浅「あっ!!あの曲がり角でぶつかった!!」
森「OH!!少女マンガww」
軽い(?)ジョークを交えながら中へ入る。
草川に椅子に座るように促され座る。
草「これは…、捻挫ですね。」
浅「ですよね。」
森「よなぁ、」
草「少し冷やしましょう。」
一旦立ち上がり道具を用意する草川をぼおっと見ていた。
すると森谷が思い出したように声を上げる。
森「今日日直だった!!黒板消してねぇ!!」
浅「確か次って英語だったよね?」
草「あの先生は黒板が綺麗じゃないと説教から始まる変な先生だ。」
森「悪い浅井先に行く、そして黒板消してくる!!」
浅「うんん、連れてきてくれてありがとう。」
森「歩けなかったら呼べよすぐに行くから。」
浅「うん、」
慌てて保健室から出ていく森谷を見て少し笑ってしまう。
そして道具を持ってきた草川が近くにきた。
草「本当に忙しい人だ。」
浅「確かに、」
2人でくすくすと笑いあった。
草川は腫れた足に保冷剤を当ててくれる。
少しだけ腫れも引いて今度は丁寧に包帯を巻いていく。
草「はい、終わりです。」
浅「ありがとう」
草「また痛かったらここに来て下さい。」
浅「うん、」