F組探究部
もう諦め目を閉じる。
今までの思い出が走馬灯のように流れる。
死を覚悟した時だった。
すごい音を立てながらドアが壊されたと思ったらまたものすごい早さで走ってくる人影が…、
「「浅井!!」」
浅「え…、」
床とあと少しというところで誰かに包まれる。
人の温かさを感じるところから抱き抱えられているのだろう。
恐る恐る目を開けるとそこには荒い息を繰り返す岸太の姿だった。
浅井は岸太に間一髪のところでキャッチされたのだ。
岸「ギリギリセーフ…、」
浅「先生…」
岸「たくっ…ひやひやさせやがってっ!!」
浅「ありがとうございます。ごめんなさい…、」
岸「ケガねぇか?」
浅「はい、」
岸太はそっと浅井から離れ今の体育館の状況を見る。
男達が倒れていてその中に自分の生徒も倒れている。
しかも1人の生徒は命の危機にさらされていた。
今立っているのは自分と生徒ともう1人。
岸「お前がやったのか、」
ダ「だったらどうする?」
岸「………、」
ダースと岸太の中に緊張が流れる。
こんな岸太を見たことがなく息を飲む浅井、いや浅井だけではない他の探究部メンバーも驚いていた。