F組探究部
刻絵の住んでいるアパートに到着し中へ入る。不良だから部屋は荒れ放題だと思ったがすごく綺麗に片付けられていた。家具はそんなに多く置かれてはいなかったが男性にしては珍しい大きな鏡が印象的だった。
「すごい綺麗…」
「また不良の見方変わったよ。」
「「うん…」」
部屋を見ながら進んでいた時床に引っ掻き疵を見つけた。刻絵の今までの性格だとこんなに凄い疵を残しておくわけない。
「この疵…」
「猫のだな、」
「うおっ千葉君かぁ、この疵って猫のやつなの?」
「あぁ、俺ん家もいくらがいるからさぁ床中疵だらけで。でも…」
「でも?」
「この疵は猫が何か引っ張って引きずられてできたみたいだ。」
「引きずられて…、」
猫は何を引っ張ったのか考えていると近くで優木が皆を呼んだ。近くにいくと優木の手には指輪があった。
「何だこれ?」
「これ刻絵さんがいつも付けてる指輪だ!!」
「つーことは…、」
「疵といい指輪といい犯行現場ここですね。」
「だな、ここで何があったのか…」