hatukoi♥With you
「彼氏でもできたわけ?」
「できてなーいです。」
「じゃあなに?好きな人でもできた?」
「でーきーてーなぁい。」
プイッとそっぽ向いて食事を再開。
今余計な事答えたら、きっとまた、顔に出る。
そう思った私は、改めてお兄ちゃんを無視した。
「んふふ。かーわいいな~。」
「…………してないのに。」
「うんうん。そーだよな。
ストレートに聞いた兄ちゃんがバカだった。」
お兄ちゃんより少し濃いめの、
私の栗色の髪を乱すと、
2階へ続く階段へ去って行った。
「もー…私認めてないのに…」
立ち去ったお兄ちゃんを、軽く睨むと、
横から、ママの優しげな声が聞こえた。
「高校生だものね。」
「な、ママまでっ!!」
「小さいときは、お兄ちゃんと結婚するって言ってたのになぁ。」
「もー、違うんだよ?パパ。」
がっくりと肩を落とし、
「ごちそうさま」と告げてまた2階へ戻った。