負けないで
 2007年9月のこと。あたしは中1だった。
1つの悩みがあった。
愛理はどうして演劇部に入ったんだろう?
愛理はどうして合唱部を選ばなかったんだろう?
愛理はどうして演技ができないんだろう?
だった。

 愛理の夢から語るね!
愛理は小さいころから声が大きくて最愛のおじいちゃんから「愛理は声が大きいよ!!」って言われ続けていた。
愛理がすっごく大声を出すとホールの中で響きわたる。
愛理は大きな声をだしてステージの真ん中に立つことができるならどの部活でもよかった。
愛理の夢をかなえてくれる部活はうちの学校には合唱部と演劇部しかなかった。
合唱部か演劇部ですっごく悩んだ。
結局、演劇部にしたのだけれど。

 理由を話せと言われたらそのときの直感でしかなかっただろう。
1つ言うと、憧れの先輩がいたから入った。
あたしは友達に合わせてものの選択をすることが昔からできないタイプだった。
○○さんがいるから何部みたいな選択は絶対にしない子なはずなのに、その先輩に強く強く惹かれていた。もちろん女子校だから女の先輩だよ!!
 
 その先輩目当てで入ったからだと思う。
練習もぶっちゃけきつくて、演技の才能もゼロの愛理は悩んだんだと思う。

 演劇部に入った答えは先輩に憧れたからで、合唱部を選ばなかった理由は兼部ができなくて、演劇部に入っちゃったからで、演技ができないのは才能がまったくというほどないからだろう。

 だって、入ってすぐ演技できる子もいる。
それはきっと神様に演技の才能を頂いて生まれてきた子なんだよ。
今はそれがわかってるから、冷静になれるけど、当時は本当にコンプレックスでした。

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