瞳を紅に染めないで。
prologue
世の中には、必ず
「アイツ、マジでうざいよね!」
「ホント!消えろよってかんじ!」
嫌われ者がいる。
私の通う高校にも、椎名海斗という嫌われ者が存在した。
入学する前から噂は聞いていたが、どんな容姿でどんな悪いことをしているのかは誰も知らない。
どうせ、
金髪にピアスをつけて、毎日喧嘩でもしているのだろう。
そんな人、会わなくていい。
ろくなことにならないのは分かっているし、何より私は、平凡に高校生活を終えることが一番の課題だから。