瞳を紅に染めないで。
さくらは、私の友達でもあるが、私に多くの被害を与える加害者でもある。
ジュースを頭から飲むなんて日常のことすぎてかけた本人以外誰も驚かない。
最初いじめかと思う日もあったが、もう慣れた。
しかし主にさくらのおかげで、私、九条結華には
不運少女
というあだ名が付けられてしまったのだ。
(…あ)
体操服忘れた。
「結華、私の体操服貸すね!」
さくらが笑顔できれいに畳まれたタオルと体操服を渡す。
悪気、無いのだろう。
150もない身長のさくらの体操服を160近い身長の私が着ることなんて出来ない。
「馬鹿」
タオルだけ借りる。