トライアングル×3―秘密の三角関係―



「亮介ひどい…」

「悪かったって!…でも仕方ねぇだろ、あいつに負けたくねぇんだから」


執拗なキスにあたしはとうとうギブアップして半泣きで訴えた。

逆によくキスでおさまったな、なんて思ってしまう位。


そしてしばらくしてあたしは気になることを勇気を出して口にしてみた。


「亮介…?」
「ん?」
「あの…伊吹さんとは…」
「伊吹…な」


伊吹さんは、亮介の特別な人ではないの?


「気になる??」

いたずら混じりの顔で聞き返される。

「…うん」

でもあたしは正直に頷いた。

髪をくしゃくしゃっとされ、

「素直でよろしい」

って亮介は笑った。
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