トライアングル×3―秘密の三角関係―


あたしが屋上に行くと既に村上くんがいた。


「おせーよ」
「ご、ごめんなさい」
「ひとつ教えとこうと思ってよ」
「?」
「昨日のあれは…本気だぞ。だから俺学校くるからな。」


村上くんはニヤっと不敵の笑みを浮かべる。

メガネをしていたけどその奥の目は紛れもなく昨日と同一人物だ。


「なっ…」


私はその強引で俺様な村上くんの言うことに顔が赤らむ。


「覚悟しろよ、理佐。俺を本気にさせたんだから。」
「あたしはっ…なんにもしてなっ…」


村上くんはその顔を隠すようなメガネを外し、あたしの身長に合わせ顔を近づけてくる。

そして再びあたしは村上くんに唇を覆われた。

村上くんは本気と言うだけあってキスをやめない。


「ん……」


ど、どうしてまたこんな?!


ジャリ…


混乱しているあたしはその足音に気がつかなかった。

気がついたのは村上くん。


「…誰だ!!?」


村上くんがあたしから離れて、音の聞こえた方へそう叫んだ。

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