トライアングル×3―秘密の三角関係―
「この席からずっと、悠を見てた」


悠は目を見開いてあたしをみた。


「それって…」
「…悠が…プリント集める度振り向くのがドキドキした…
まさか、こんな俺様な人だと想像もつかなくて、混乱した」
「俺様……悪かったな」


悠が膨れる顔も、その時は知らなくて。


「だから、てっきり…あの時の村上悠は…造りモノだと…演じていたんだと思って…ショックだった」

「····」

「でも、違った」



あたしは悠を見上げた。

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