トライアングル×3―秘密の三角関係―


翌朝


静かな教室。
そこにはあたししかいなかった。

なぜなら昨晩、『早朝にこい』と連絡がきたから。


「理~佐~・・・!」


数分後にやってきた悠が明らかに不機嫌な様子で近づいてきた。
あたしは怯えて窓側へ後ずさる。


「昨日あの新田ってやつに…なんかされたんじゃないのか!!?」


あたしはカーテンをぎゅっと握りしめ、小さくうなずく。


「なんだよ。何された??!」
「き…キス…」


それを聞いた悠は無表情であたしに近づく。
そしてゆっくりあたしの髪をとかすように触りながら、


「他は?…どこ触られたの?髪?…顔?手?」

「か…顔と唇…だけ…」


そういうと悠はあたしの唇に指をおいた。


「…マジムカつく」



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