トライアングル×3―秘密の三角関係―
「んー襲いたいけどあからさますぎてバレるから。これだけ」


亮介はあっさりと『襲いたい』だなんて口にするものだからあたしもヘンに
力が入ってしまう。


ゆっくりと近づいてくる亮介の前から足は全く動かない。


りょ、亮介・・・?!


「・・・んっ」


そのまま軽くキスをされて、あたしは手を口に当てて目を見開いて亮介を見上げるしかできない。


「か…からかわないで!」
「・・・・本気だよ?」


亮介との距離はそのままで、耳の裏側にそう囁かれただけであたしはその場にぺたりと座り込んでしまった。




ひとつに結われた綺麗な長い黒い髪。
そして顔は赤く頬を染めていて、涙目で下から見上げられる。


亮介はそんな理佐を見て自分も膝まづき、壁へと追いやるとまたキスをする。

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