トライアングル×3―秘密の三角関係―
「なっ…なんだ!!!???」


さすがの亮介も慌ててドアを開け外を確認しにいく。

あたしも今の隙に、と亮介の後を追うように外へ出る。


外に出ると壁に当たったと見られるボールがころころと転がっていた。

ボールが飛んできたであろうその方向に顔をむけてた亮介は原因を理解したようにぼそっと呟いた。


「さすがに簡単には二人にさせてくれねぇか」
「…悠…?」


そう言った亮介と、その先にいる悠を確認したときだった。


「…~ぶないッ!!!」


どこかの生徒が叫ぶ声と同時に、あたしは後頭部に衝撃を感じて遠退く意識の中、地面に転がるサッカーボールを見たのが最後に目を閉じた。



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