トライアングル×3―秘密の三角関係―

5.不安と焦り



あたし達はとりあえず悠の自宅へ行った。

亮介は意外にも手先が器用で、あたしの髪をキレイなボブにしてくれた。

文句をいいながら悠は亮介を部屋に入れてあたし達は一晩過ごす。


「なんか…疲れたな」


亮介がぼやいた。


「結局誰だったか理佐はわかんねぇか?」
「ん…美形…だった…あと多分…悠の仕事に関係ありそうだった…」
「仕事?」

CMとか映画とか言ってたはずだから…


悠に聞かれてあたしはそう答えた。


「昨日いたもう一人のやつじゃねぇの?」

「あぁ!!!」


思い出した。

そうだ!昨日スタジオにいたあの人だ!


亮介の言葉に悠が雑誌を探し出す。
そして、

「コイツか…?」

指を差した先には今日の犯人が笑顔で写ってた。

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