トライアングル×3―秘密の三角関係―
「テメェ、新田…邪魔すんな!俺は理佐に話が…」
「理佐は昨日怖い思いしてんだぜ?また怖がらせてどうすんだ。トラウマになっちまうぞ。」


あたしはただ黙って悠に掴まれていた手を亮介に握られてた。


「理佐……」
「琉璃さんお前を探してたぜ?その傷…怒られるだろうな。」

っくく…と楽しそうに笑う亮介は悠の口元の傷を指した。


「とりあえず。話がしたけりゃ頭冷やすことだな。理佐、行こうぜ。」


亮介に促されたあたしは悠を見る。

色々あってまだ…悠と向き合う勇気がでない…


「ごめ…なさぃ…」


小さく漏らすと悠に背を向けてあたしは歩きだした。

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