ミルキーはあなたの味<短編>
教室に入ると、私達のクラスとは違う雰囲気の三年生の教室が、そこにはあった。




また先輩を遠くに感じてしまう。




先輩の席がどこかも分からないけど、適当に座り、黒板を見つめる。




誰もいない教室から聞こえてくるのは外の野球部の声と、未だうるさい蝉の声。




席を立って先輩の練習風景を三階のベランダから見下ろす事にした。





私は瞬時に先輩を見つける。




空を見上げてみる。 




真っ青な八月の終わりの空。




私には悲しく見えた。




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