Anathema Reaper-呪いの収穫者-

「どんな夢?」

「何かオレが出てきた」

「はぁ?」

珍しく正紀が声を上げる。
再び担任に睨まれ、今度は正紀が苦笑いをした。

「まぁ、夢だからしょうがないのかな」

「何か……お前も変な夢見るんだな」

「正紀も?」

「いいや。俺はいつだって快適睡眠だ」

正紀は伸びをし、頭の後ろで手を組んだ。
廉はその様子をじっと見つめていたが、やがて頬杖を付いて窓の外を見始めた。

特に何があるわけでもないが、何となく楓と蘭の事が気になる廉だった。

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