Anathema Reaper-呪いの収穫者-
「え……?」
次々と銃声が聞こえてくる。
何が起こったか分からず、廉はゆっくりと目を開けた。
見えるのは夜空。
身体を起こし、辺りを見回す。
二人を襲おうとした敵達は、芋虫のように地面にのたうち回っていた。
悪魔の魂に取り憑かれているせいか、血は出ていなかった。
その異様な光景に、廉の眉間にシワが寄る。
リュカは目を見開き、楓も呆然とその光景を眺めていた。
「誰だ?やったの……」
「俺だよ。俺」
唖然とする廉の背中に声が掛かる。
廉は勢いよく振り返った。
「お前……!」
「これだから、廉はダメなんだよな」
――そこには両手に銃を携えた正紀が、ニカッと笑って立っていた。