Anathema Reaper-呪いの収穫者-
「……」
「佐藤は、コイツから解放されることを求めてる」
「……うん」
「だから――首を落とせ」
残酷な言葉。
廉は涙目で頷き、楓に近寄った。
リュカの魔法で彼女は生き返る。
分かってはいるが、彼女を自分の手に掛けるのは、やはり抵抗があった。
それでも、やらなくてはいけない。
それが廉に課された運命。
「廉……」
もう一度、楓が悲しそうな声で呟く。
「楓……ごめんな……」
目に涙を溜めながら、廉は鎌を振り落とした。
高架下の公園に赤い光が現れ、それは何かに吸収されるように消えていった。