Anathema Reaper-呪いの収穫者-

「あら、じゃあ今度からこうしようかしら」

「ひ、ひどい……」

リュカも余裕綽々で彼を軽くあしらう。
廉は頭を垂れ、二人から顔を背けた。

「どーせ、オレはバカですよーだ。使いモンにならんですよー」

「まあまあ、そう拗ねるなって」

「誰のせいでこうなったと思ってるんだよ!」

「廉」

二人の声がピタリと揃う。
いよいよ、廉の顔に青筋が浮かぶ。

マズイと思ったのか、正紀が廉の肩を軽く叩いた。

「ちゃんとお前にも分かるように説明するから」

「マジでか?」

「マジでだ」

大真面目な顔で正紀が頷く。
廉は不満そうに口を尖らせつつ、二人に向き直った。

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