Anathema Reaper-呪いの収穫者-
「で、アレって何なんだよ?」
「これよ」
リュカが右手を廉に向ける。
すると光が溢れ、彼の膝の上に何かが落ちてきた。
少し厚みを持った、ゴツゴツしていて四角い石。
中には何やら日本語でも英語でもなく、見たこともない文字で言葉が書かれていた。
「……何コレ?」
「石板だ」
リュカに代わり、正紀が説明をする。
「何に使うかは分からない。けど、とっても大事な物だと思う」
「だいぶアバウトだな」
「うるさい。とにかくこれを持っていることで、身体に大きな変化が出るって事だけは分かってる」
「何それ?」
質問攻めの廉に対し、正紀は小さくため息をついた。